住まいの文化賞Housing Culture Award

最優秀賞

『横山邸『Bone House』』
設計者：建築事務所VAN・アーキメディア小塩康史（藤枝市）／
施工者：㈱山崎工務店（静岡市）

講評

山裾の不整形な敷地に合わせた、特異な形態の住宅で、木造ながら曲面と複雑な立体構成をよくまとめ、施工したものです。内部には広々とした楽しい空間が展開しますが、そのボリュームを感じさせないつつましやかな外観です。この伸びやかに展開する空間に加えて、リビングダイニングの可変テーブルや、回覧板で町内にお知らせして時々楽しむコンサートに使われる野外小劇場を兼ねたテラスと階段状の庭など、建て主の趣味の音楽を生かし、仲間から地域の人々をも巻き込んで楽しむための装置がこの住まいを構成しています。小さな野外劇場は、この山あいの公圏のない集落の子ども達が自然に集まってくる遊び場にもなっているとのこと、地域に開かれた住文化にふさわしい造形と暮らしの提案が評価されました。